頭部デトックスシステム「漢方薬アロマタッチ」で物忘れ対策

近年、日本で急増している認知症のうち約半数を占めているのがアルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症の原因を脳のゴミといわれるアミロイドβ(ベータ)の蓄積と考えている研究者も多く、蓄積したアミロイドβは脳細胞を死滅させるといわれています。脳の正常な機能を維持するためには蓄積した脳のゴミを洗い流すことが大切になります。脳にはグリンパティック系と呼ばれる「ゴミを排泄するシステム」があり、アミロイドβのような脳で不要になったタンパク質を脳脊髄液に排泄しています。この仕組みは近年になって証明され、科学雑誌「サイエンス」で発表されました。かつて、グリンパティック系の排泄システムの存在を認識し、頭蓋仙骨療法という手法によって様々な病気を治療していた医師がいます。漢方薬アロマタッチは、この頭蓋仙骨療法を進化させ、漢方薬、メディカルアロマシャワーを融合した頭部デトックスシステムで、物忘れ対策として利用されています。

脳のゴミを細かく分解

基本的に、脳で生じたゴミは脳内に流れ込んだ脳脊髄液がゴミを運び出してくれますが、脳の出入口にはフィルターがあるため、大きなゴミは脳から運び出しにくくなります。アルツハイマー型認知症の原因ともいわれるアミロイドβは、分子同士がお互いにくっつきやすいという特徴を持ち、排泄されなかったアミロイドβは脳内で大きな塊を作ります。この塊を小さく分解することは、アミロイドβを排泄するための重要な過程であると考えられます。そこで漢方薬アロマタッチでは、アミロイドβの塊を小さく分解する作用を有する「アルカニン」と「シコニン」という成分を豊富に含有する漢方薬を使用します。このふたつの成分は神経保護作用を有することも検証済みで、シコニンは神経細胞の萎縮を抑制する作用も合わせ持つことが確認されています。

物忘れが回復した実例

ここで、実際に漢方薬アロマタッチを行い、物忘れが回復した一例をご紹介します。スタート時点における状態は以下の通りです。

  • 大学病院で重度認知症と診断されており、物事を記憶することや日常会話をすることはできない。
  • 時間や場所への見当識が失われ、自分が現在どこにいるのかを認識していない。
  • 顔の表情は乏しく、笑顔は一切ない。
  • 片手が硬直し、自立歩行も不可能なため、歩行時は両脇から2人で支えることが必要。

初めの3日間は漢方薬アロマタッチを連日行いました。すると、3日目に自立歩行が可能になりました。その後、1週間に1度のペースで漢方薬アロマタッチを継続したところ、3ヶ月後には物忘れがなくなり、笑顔で日常会話ができるようになりました。そして、半年後には硬直していた腕を自由に動かすことが可能になりました。さらに、1年後にはパソコンの打ち方を習得し、ワープロソフトで手紙が書けるまでの回復を示しました。

この例からも、脳のゴミを排泄することがいかに大切であるかがわかります。私たちの脳内では、日々タンパク質のゴミが生じています。20歳以下で25%、30代では90%以上の人の脳で、異常なタンパク質の蓄積が始まっているという研究報告もあります。脳の健康を維持するためには、日頃から脳のメンテナンスを心掛けることが大切です。

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