アルツハイマーの原因は脳のゴミ?脳の健康維持に大切なのはゴミの排泄

脳細胞は体が消費するエネルギーの20~25%を消費しているといわれますが、その過程でアミロイドβ(ベータ)のようなタンパク質のゴミが大量に発生しています。アミロイドβは、アルツハイマー型認知症の脳内で大量に蓄積することが確認されているタンパク質です。成人の脳では、毎日、およそ7gのタンパク質のゴミが排泄され、新しいタンパク質と入れ替えられています。脳の重さは約1400gなので、1年間で脳の2倍近くのタンパク質が入れ替わっていることになります。アルツハイマー型認知症の原因はアミロイドβの蓄積と考えている研究者も多く、脳の正常な機能を維持するためには、脳のゴミを何らかの方法で洗い流す必要があります。

体のゴミを回収するリンパ系

人間の体の大部分には、リンパ系と呼ばれるタンパク質のゴミを回収するネットワークが存在しています。細胞で生じたゴミはリンパ系を通る体液によって回収され、細い導管に流入します。この細い導管が集まり、太い導管となって血管に流れ込み、最終的に腎臓または肝臓に運ばれて処理されます。

脳のゴミを回収するシステムを発見!

これまで、脳にはリンパ系のようなタンパク質のゴミを回収するシステムは存在せず、ゴミは全て脳内で処理されていると考えられてきましたが、近年になって脳のゴミを回収するシステムが発見されました。脳の血管は周囲を脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体で満たされ、その外側を「血管周囲腔」という組織で覆われています。脳と血管周囲腔はアストロサイトという細胞によってつながれ、アミロイドβのような脳のゴミはアストロサイトを通って脳脊髄液に排泄されていることがわかりました。このシステムは「グリンパティック系」と呼ばれ、科学雑誌「サイエンス」で紹介されました。アルツハイマー型認知症では、グリンパティック系が正常に機能していないため、アミロイドβが脳に蓄積されるのではないかと考えられます。

グリンパティック系を活用した治療法

かつてグリンパティック系の存在をいち早く認識し、これに基づく治療を行っていた医師がいます。1970年代に活躍したJ.E.アプレジャーという医師は、ある患者の手術中に脳脊髄液の流れに異変が生じていることに気付きました。その後、この研究を積み重ね、脳脊髄液の流れに滞りが生じると頭痛、集中力の低下、無気力、慢性疲労などの現象が起きることを発見しました。そして、このような症状は脳脊髄液の流れを調整することによって治癒することを見出だしました。この手法を頭蓋仙骨療法といいます。頭蓋仙骨療法は、外部から適度な刺激を送ることによってグリンパティック系を正常化する治療法と考えられます。グリンパティック系の研究には「アクアポリン4」という脳における水の出入り口となるタンパク質の発見が重要な役割を果たしましたが、アクアポリン4の働きを証明するためには脳内の水の動きを生きたまま可視化する必要があり、当時は現在のような発達した機器がなかったため、広く認知されるのは難しかったのかもしれません。しかし、アプレジャー氏が主張する脳脊髄液の流動システムは、まさしくグリンパティック系そのものです。彼は、頭蓋仙骨療法を用いて、うつ病、自閉症、失読症など様々な病気を治療していたと記述しています。そして、アルツハイマー型認知症が急増している現代には、頭蓋仙骨療法を進化させた物忘れ対策として漢方薬アロマタッチという手法があります。漢方薬アロマタッチは、頭蓋仙骨療法、漢方薬、メディカルアロマシャワーを融合した頭部デトックスシステムです。

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