認知症の原因は脳のゴミ?脳の健康維持に大切なのはゴミの排泄

成人の脳では、毎日およそ7gのタンパク質のゴミが排泄されるといわれています。そのなかには、アルツハイマー型認知症の原因として疑われているアミロイドβ(ベータ)というタンパク質も含まれています。通常、これらのゴミはグリンパティックシステムと呼ばれる脳のクリーニングシステムによって処理されていますが、ここに何らかのトラブルが生じるとゴミは脳に蓄積されることになります。「脳に溜まったゴミをいかに捨てるか?」これが脳の健康に深い関わりを持ってきます。
認知症の原因は脳のゴミ?
人間の体の大部分には、リンパ系と呼ばれるタンパク質のゴミを回収するネットワークが存在しています。様々な組織で生じたゴミはリンパ系を流れる体液によって回収され、細い導管に流入します。細い導管はどんどんと集まり、やがて太い導管となって血管に流れ込み、最終的に腎臓または肝臓に運ばれて処理されます。これまで、脳にはリンパ系のようなゴミを回収する仕組みは存在せず、脳で生じたゴミは全て脳内で処理されると考えられてきました。しかし、近年の研究で脳のゴミを回収するグリンパティックシステムが発見されたことによって、この考えが誤りだったことがわかりました。脳の血管は「血管周囲腔(けっかんしゅういくう)」に囲まれています。血管周囲腔内には脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体が流れ、その外側はアストロサイトと呼ばれる支持細胞とつながっています。脳で生じたゴミは脳脊髄液中に排泄され、アストロサイトを通じて静脈内に送られて腎臓や肝臓で処理されます。アストロサイトはグリア細胞の一種であり、リンパ系のような働きをしていることから、この仕組みはグリンパティックシステムと名付けられ、科学雑誌「サイエンス」でも紹介されている脳のクリーニングシステムです。アルツハイマー型認知症の脳内では、グリンパティックシステムが正常に機能せずにアミロイドβという脳のゴミが蓄積し、記憶が失われていくのではないかといわれています。
脳のゴミを排泄する治療法
グリンパティックシステムの仕組みは最先端の顕微鏡技術によって明らかにされましたが、かつて、数多くの脳手術を行う中で、この存在をいち早く認識していた医師がいます。彼は、ある患者の手術中、脳脊髄液の流れ方に異変が生じていることに気付きました。その後、さらに研究を積み重ね、脳脊髄液がスムーズに流れていないと記憶力・集中力の低下、頭痛、無気力、慢性疲労など様々な現象が起きることを発見しました。そして、このような症状は外部からの手指刺激を用いた脳脊髄液の流動調整によって治癒することを見出だしました。この手法は頭蓋仙骨療法(とうがいせんこつりょうほう)と呼ばれ、まさにグリンパティックシステムの正常化を行う治療法と考えられます。グリンパティックシステムの研究には「アクアポリン4」という脳における水の出入り口となるタンパク質の発見が重要な役割を果たしましたが、アクアポリン4の働きを証明するためには脳内の水の動きを生きたまま可視化する必要があり、当時は現在のような発達した機器がなかったため、世の中の人に広く認知されるのは難しかったのかもしれません。しかし、彼が主張する脳脊髄液の流動システムは、まさしくグリンパティックシステムそのものです。私たちは、この手法を進化させ、脳に働きかける漢方薬と大きなリラックス効果を生むメディカルアロマシャワーを頭蓋仙骨療法にプラスし、あらゆる方向から脳を活性化させる「漢方薬アロマタッチ」の開発に着手いたしました。漢方薬、メディカルアロマ、頭蓋仙骨療法をそれぞれ単独で用いるのではなく、全てを同時に行うことに私たちは大きな意義を見出しています。法律上、漢方薬を使用するためには薬剤師の資格と医薬品取り扱い許可が必要とされます。また、メディカルアロマシャワーの実践には美容師の資格と美容所の許可が必要です。私たちは、このすべての条件をクリアし、漢方薬アロマタッチの開発に成功いたしました。既成概念にとらわれず、何とか認知症のお悩みを解決する方法はないかと模索した結果、ようやく辿り着いた結論です。認知症解決策のひとつとしてお考えいただければ幸いです。
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薬剤師・美容師の資格を所有しています。幼少時より自然食品を中心とした生活を送る中で食事の大切さを学び、その後、漢方薬を学びました。日々、苦痛が少なく効果が大きい健康法の開拓に努めています。