4種類の認知症と漢方薬アロマタッチによる対応策

認知症の種類
認知症を種類別に分類すると、頻度の高いアルツハイマー病と脳血管性認知症、さらにアルツハイマー病と脳血管性認知症に次ぐ認知症の原因疾患として注目されているレビー小体型認知症、若年性認知症の原因疾患として重要である前頭側頭葉変性症の4つに分けることが出来ます。
「もしかすると認知症かな?」という疑いを持った時は、他の病気と見分けることが大切です。初期の認知症の場合、特に老化による物忘れや「うつ病」など、認知症と症状が似ている状態を除外することがとても重要になります。
「自分が病気である」という意識
認知症の場合、「自分は病気だ」と真剣に考える例は若年性アルツハイマー病の一部を除いてほとんどありませんが、記憶障害や喚語困難といった部分的な症状に対して意識を持つことはあります。ただし、脳血管性認知症やレビー小体型認知症の場合は、「もしかしたら、自分は病気かもしれない」という疑念を持つことは多いといわれます。
前頭側頭型認知症の場合は、初期から「自分は病気である」という意識が欠如しているという点が他の病気と見分ける際の重要なポイントになります。そのため、自分から認知症を心配して受診することはほとんどありません。
「自分が病気である」という意識を持っているかどうかの評価は、患者と介護者間における認識のズレが大きな手がかりとなるので、可能な限り、患者と介護者とは別々に話をする時間を作ることが大切です。
うつ病との違い
うつ病患者の場合は、客観的な評価よりも大げさに自分の物忘れを訴えることが多いといわれます。この際、過去に「うつ状態」や「躁状態」になったことがないかを確認することも大切です。老年期の「うつ病」の場合は、全身の倦怠感(重だるい感じ)、肩こり、便秘などの身体の不調を訴えることが前面に出て、抑うつ気分が目立たない場合もあるので注意が必要です。
注意力・集中力の低下によって見かけ上の物忘れが出現し、MMSEなどの認知症のスクリーニングテストを実施すると、初期の認知症と同程度の成績を示すことも多いので、広い視野を持って慎重に観察することが大切です。
せん妄との区別
若年性アルツハイマー病やレビー小体型認知症では抑うつの合併が認められることが多くありますが、認知症患者の多くが呈するアパシーと「うつ状態」を混同しないことが大切です。また、意識レベルと認知機能の変動や幻視があるときには、まず、せん妄を疑います。ただし、せん妄は認知症に合併することが多いので、慎重に観察する必要があります。
レビー小体型認知症と見分けるのが難しい場合もありますが、レビー小体型認知症は幻視の内容をある程度覚えているという特徴を持ちます。また、薬剤性せん妄の可能性を考えておくことも大切です。
認知症の原因物質を排泄
成人の脳では、1日に約7gのタンパク質のゴミが作られています。この脳のゴミが適切に排泄されずに脳に蓄積すると、健康を損なう可能性が高まるといわれています。認知症の原因物質として疑われるアミロイドβも脳で生じるゴミの一種です。
通常、これらのゴミはグリンパティックシステムと呼ばれる脳のクリーニングシステムによって処理されていますが、ここに何らかのトラブルが生じるとゴミは脳に蓄積されることになります。最新の研究では脳のゴミの蓄積が認知症と深い関わりを持っているといわれます。このことからも脳のゴミを適切に排泄することは、有効な認知症対策であると考えられます。
認知症の原因物質が排泄される仕組み
人間は食べ物から栄養を摂取し、不要なものをゴミとして排泄します。一般に、人間の体内で生じたゴミは腎臓や肝臓で処理されて体外へ排泄されます。その過程で、体中に張り巡らされたリンパ系が様々な組織で生じたゴミを回収し、細い導管→太い導管→血管の順に流れ込み、ゴミを腎臓や肝臓へと運びます。
脳にも同様の仕組みが存在するのですが、昔は脳で生じたゴミは全て脳内で処理されると考えられていました。しかし、近年の研究によって脳にもゴミを回収する仕組みが備わっていることがわかりました。脳の血管は「血管周囲腔(けっかんしゅういくう)」に囲まれています。血管周囲腔内には脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体が流れ、その外側は「アストロサイト」と呼ばれる支持細胞とつながっています。
脳で生じたゴミは脳脊髄液中に流れ込み、アストロサイトを通じて静脈内に送られて腎臓や肝臓で処理されます。この仕組みを「グリンパティックシステム」といいます。認知症の脳内では、グリンパティックシステムが正常に機能せずにアミロイドβのような脳のゴミが蓄積し、記憶が失われていくのではないかといわれています。
認知症の原因物質を排泄する治療法
グリンパティックシステムは、近年になって明らかにされた脳のゴミ処理システムです。しかし、この存在は以前より予見され、手術中に、時折、脳で生じたゴミの排泄ルートである脳脊髄液の流れ方に異変が起きることに気付いた医師がいます。
この医師は、脳脊髄液の流れに異常が生じると記憶力・集中力の低下、頭痛、無気力、慢性疲労など様々な現象が起きることを発見し、さらに、外部からの手指刺激を用いた脳脊髄液の流動調整によって、これらの症状が治癒することを見出だしました。この手法は頭蓋仙骨療法(とうがいせんこつりょうほう)と呼ばれ、まさにグリンパティックシステムの正常化を目指す手法と考えられます。
グリンパティックシステムの研究には、脳における水の出入り口となる「アクアポリン4」というタンパク質の発見が重要な役割を果たしましたが、アクアポリン4の働きを証明するためには脳内の水の動きを生きたまま可視化する必要がありました。当時は現在のような高度な顕微鏡技術がなかったため、世間にグリンパティックシステムの存在を広く認知されるのは難しかったのかもしれませんが、頭蓋仙骨療法における脳脊髄液の流動システムの考え方は、まさしくグリンパティックシステムそのものです。
快適な日常生活を目指す漢方薬アロマタッチ
私たちは、この手法をさらに進化させ、脳に働きかける漢方薬、大きなリラックス効果を生むメディカルアロマシャワー、温泉療法を頭蓋仙骨療法と融合し、様々な角度から脳を活性化させることを目指した「漢方薬アロマタッチ」を開発いたしました。
漢方薬、メディカルアロマ、温泉療法、頭蓋仙骨療法をそれぞれ単独で用いるのではなく、全てを同時に行うことに私たちは大きな意義を見出しています。漢方薬アロマタッチでは漢方薬を必要とするため、薬剤師の資格と医薬品の取り扱い許可が必要です。また、メディカルアロマシャワーの実践には美容師の資格と美容所の許可が必要です。
私たちは、これら全ての資格と許可を所有し、みなさまに安心してご利用いただける環境を整えています。漢方薬アロマタッチは、既成概念にとらわれず、何とか認知症のお悩みを解決する方法はないかと模索した結果、ようやく辿り着いた手法です。漢方薬アロマタッチが目指すのは快適な日常生活を取り戻していただくことです。
漢方薬アロマタッチによって、同じことを繰り返し質問することがなくなった、気持ちが穏やかになり、暴言がなくなったという報告を受けています。認知症対策のひとつとしてお考えいただければ幸いです。
このページは医薬関係者への情報提供を目的としています。
薬剤師・美容師の資格を所有しています。幼少時より自然食品を中心とした生活を送る中で食事の大切さを学び、その後、漢方薬を学びました。日々、苦痛が少なく効果が大きい健康法の開拓に努めています。